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ーコラムー
相続税の控除と特例
税理士監修記事

亡くなった被相続人の入院費用はどのように取り扱う?

公開日:2016.12.19 更新日:2020.06.04

相続時に、被相続人が亡くなる前に入院していた、ということはよくありますよね。そのときの入院費用は、どのように取り扱うのでしょうか。

目次

1.入院費用についての基礎知識
2.相続人が医療費の負担をした場合
  2.1.確定申告時の医療費控除
  2.2.相続税の債務控除
3.被相続人(故人)が医療費の負担をした場合
  3.1.準確定申告時の医療費控除
  3.2.相続開始前と相続開始後の取扱い
4.被相続人の入院費用を考えるときのポイント

入院費用についての基礎知識

被相続人の入院費用はどのように取り扱う?

入院する前や、入院しているときには、体調がよくなることを信じて入院するわけですので、相続時の入院費用がどうなるかまで、なかなか気がまわらないかもしれません。

しかし、亡くなったあとは、遺族は悲しい気持ちと葬儀の手配などの忙しい気持ちの中で、亡くなる前よりももっと、入院費用について考える時間はないといえるでしょう。

いざというときにあわてなくてすむように、事前に入院費用についての取り扱いの知識をもち、対策をしておくことで、病気の治療に専念することができます。また、正しい知識を持つことで、亡くなったあとも入院費用のことであわてなくてすみます。

入院費用の取扱いは、相続開始前と相続開始後では、取扱いが異なります

故人が亡くなる前・・・つまり相続開始前に支払った分は、準確定申告(じゅんかくていしんこく)を行うときの医療費控除として取り扱われます。

故人が亡くなったあと・・・つまり相続開始後に支払った分は、相続税の計算をするときの債務として控除します。

もし、医療費の負担を家族の方がする場合には、その家族の方と故人の生計が一緒であれば、家族の方の医療費控除の対象になります。これらの取扱いについて、わかりやすく解説をしていきます。

相続人が医療費の負担をした場合

確定申告時の医療費控除

相続人が被相続人(故人)の医療費を負担していた場合、相続人が確定申告をするときに、医療費控除としてその医療費を控除することができますが、条件があります。

まず、相続人が被相続人と、生計が一緒である必要があります。

被相続人と生計を一にしていた相続人が医療費を負担した場合には、その相続人の医療費控除の対象となります。

医療費控除とは、医療費が多くかかった場合に、医療費の一部を税金を計算するときに所得から控除できる制度です。

一年間に支払った保険料から、保険金などで補てんされた分を差しひいた金額が、10万円(所得金額が200万円未満の人は、所得金額の5%)を超えた場合に、超えた金額をその年の所得から差しひくことができます。ただし、上限があり、200万円までしか控除することができません

相続税の債務控除

相続人が被相続人(故人)の入院費用を負担した場合には、相続開始前の支払いであれば、相続人に対する債務として債務控除することができます

ただし、相続人に対する債務として債務控除することができるのは、後日、相続人に対して清算する予定で立て替えていた分だけですので、扶養義務者間の支払いについては、立て替えではなく当然に支払うべきものと考えられ、この制度の対象とはなりません。

入院費用は、被相続人(故人)が亡くなられたあとで、相続人が支払うケースがほとんどです。

この場合には、病院に対する債務として債務控除をすることができ、まだ未払の分についても控除することができます

それでは被相続人(故人)が医療費の負担をしていた場合はどうなるのでしょうか?ここからは被相続人(故人)本人が医療費の負担をしていた場合、どのような対応が必要になるのかを詳しく解説していきます。

被相続人(故人)が医療費の負担をした場合

準確定申告時の医療費控除

準確定申告時の医療費控除

被相続人(故人)が医療費の負担をした場合には、被相続人(故人)の準確定申告(じゅんかくていしんこく)で医療費控除をすることができます。

準確定申告とは、個人の所得税を清算するために、相続人が代わりに確定申告をする制度です。準確定申告は、被相続人(故人)の1月1日から亡くなった日までの所得について行い、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に行うこととされています。

相続開始前と相続開始後の取扱い

被相続人(故人)が医療費を負担できるのは、亡くなる前、つまり相続開始前だけですので、相続開始後に被相続人(故人)からの入院費用の支払いはないとして取り扱います。

相続開始前に、被相続人(故人)が入院費用を支払った場合には、被相続人(故人)の現預金が減少しますので、その減少した現預金が相続の対象となります。

被相続人の入院費用を考えるときのポイント

被相続人(故人)の入院費用を考えるときのポイントは、誰がいつ支払ったのかにより取扱いが異なりますので、入院費用を払った人、払った日時の2点を明確にすることです。

入院費用の中でも、医療費控除の対象となるものとならないものがあります。また、何を誰の医療費控除として使うことができるのかについては、間違えやすいところでもあります。

また、債務控除は、相続税の計算をするときに財産評価額から引くものですが、相続税の計算には、財産の評価など専門知識が必要なことがありますので、できれば相続の専門家である税理士に相談することをおすすめします。

税理士に相談することで、入院費用以外の相続についてのアドバイスを受けることもできますので、被相続人(故人)が亡くなられたときにも、相続についてはまかせることで、自分はほかのことに気持ちをむけることができるようになりますので、おすすめです。

相続の相談コラム監修

日本クレアス税理士法人
執行役員 税理士 中川義敬

2007年 税理士登録(近畿税理士会)、2009年に日本クレアス税理士法人入社。東証一部上場企業から中小企業・医院の税務相談、税務申告対応、医院開業コンサルティング、組織再編コンサルティング、相続・事業承継コンサルティング、経理アウトソーシング決算早期化等に従事。事業承継・相続対策などのご相談に関しては、個々の状況に合わせた対応により「円滑な事業承継」、「争続にならない相続」のアドバイスを行う税理士として定評がある。(プロフィールページ

・執筆実績:「預貯金債券の仮払い制度」「贈与税の配偶者控除の改正」等
・セミナー実績:「クリニックの為の医院経営セミナー~クリニックの相続税・事業承継対策・承継で発生する税務のポイント」「事業承継対策セミナー~事業承継に必要な自己株式対策とは~」等多数

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日本クレアス税理士法人 相続サポート

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