申告後の修正

納め過ぎた税金を取り戻す手続き~更正の請求とは?

相続税の納税は、10カ月以内の現金一括払いが原則です。 ここでは、期限内に間にあうようにと急いで申告手続きを行ったものの、時間をかけて見直してみると間違いがあった場合の手続きについて説明していきます。

相続税の還付を受けるには?

納め過ぎた税金を取り戻す手続き~更正の請求とは?

納め過ぎた相続税(税金)がある場合、相続税の申告から5年以内に「更正の請求」を行うと、納めすぎた相続税の還付が受けられます。

更正の請求とは?

相続税・贈与税・法人税などの国税を納めた人が、本来の税額よりも多く納付していることに気付いたときには、多く払い過ぎた分の税額を還付してもらうことができます。 そのための手続を「更正の請求(こうせいのせいきゅう)」と言います。

対象者は?

現在、相続税の申告期限から5年以内の方は「更正の請求」を行うことができます。 ただし、下記のA表の(2011年12月1日以前の対象者)については、法改正の前の手続きが適用になるため異なります。

A 2011年12月1日以前の対象者 手続きの種類
(1) 申告期限から1年以内の方 「更正の請求」
(2) 申告期限から1年を過ぎて3年以内の方 「更正の申出」 ※「更正の申出書」を提出することにより、税務署長に税金の還付をお願いすること
(3) 申告期限から3年を過ぎて5年以内の方 「還付嘆願」 ※税務署長に税金の還付をお願いすること ※ただし嘆願は、更正の請求と違って納税者の権利ではありません。税務署に無視されても、審査請求等の争いを起こせません

 

B 2011年12月2日以後の対象者 手続きの種類
(1) 申告期限から5年以内の方 「更正の請求」

 

※2011年度の税制改正により、「更正の請求」ができる期間が延長されました。 それまでは、法定申告期限から1年以内に行なわなければならなかったのが、2011年12月2日以後に申告期限が到来する相続税については、申告期限から5年以内まで行えるように改正されました。 また、相続財産の時価は評価する人によって異なるため、再評価してみたら評価額が下がる可能性があります。 状況によっては、別の税理士の方に「セカンドオピニオン」としてのご意見を受けることも検討してみてはいかがでしょうか。