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ーコラムー
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税理士監修記事

遺言を実行する人「遺言執行者」の解説と選び方

公開日:2015.11.2 更新日:2021.06.29

遺言執行者とは、遺言の効力が生じたあとに、遺言の内容をそのとおりに実行する人のことです。遺言書を作成する際に、遺言書の中に遺言執行者を記載しておくと、相続の手続がスムーズに進むメリットがあります。

様々な立場の人が遺言執行者になることができますが、相続を「争続」とすることなく、円満に行うためにも、遺言執行者に関して理解を深めておくとよいでしょう。

目次

1.遺言執行者とは
  1-1.遺言執行者の権利と義務
  1-2.必ず遺言執行者を選任する必要があるケース
  1-3.遺言執行者の責任
2.遺言執行者を指定するメリット
3.遺言執行者の選び方
  3-1.社会経験や知識が必要
  3-2.相続の専門家に任せることも可能
  3-3.選定後には手続が必要
4.遺言執行者になることができる人
  4-1.相続人も遺言執行者になることができる
  4-2.遺言執行者は複数名でも可能
5.遺言執行者になれない人(欠格事由)
  5-1.未成年と破産者
  5-2.任務を遂行しない場合
6.まとめ

1.遺言執行者とは

遺言執行者は、民法では「相続人全員の代理人とみなす」と規定しています。
遺言執行者は、遺言に書かれている内容に従い、財産の名義変更や役所への届出などを行っていきます。相続人全員の代理人ではあっても、遺言執行者は独自の立場で遺言の執行を行うことになっています。

遺言執行者は、就任を承諾したら直ちにその任務を行わなければなりません。遺言の執行としての不動産の登記手続き、銀行預金の名義変更など、相続手続きの一切をしなくてはなりません。

1-1.遺言執行者の権利と義務

遺言執行者となった人には、遺言執行者に就任したことを相続人などに知らせるために「就任(就職)通知書」を作成したり、相続人を確定するために戸籍などを取り寄せたり、相続財産目録を作成して相続人全員へ交付するなどの義務があります。

また、預貯金の解約・払い戻し・名義変更や、相続財産に不動産があるときは相続登記の手続きを行うなど、相続財産の管理、その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利を持ちます。

1-2.必ず遺言執行者を選任する必要があるケース

次の2つのケースの場合は、遺言執行者のみが執行できます。この場合は、必ず遺言執行者を指定しておかなければなりません。

(1) 非嫡出子の認知
婚姻関係にない人との間に生まれた子の認知届の提出を、遺言により行うことができます。

(2) 相続人の廃徐とその取り消し
たとえば被相続人に対して暴力をふるうという虐待があった場合などに、遺言によって、遺留分のある推定相続人の相続権を奪うことができます。

もし、遺言執行者の指定がない、指定があってもその遺言執行者が亡くなっている場合には、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらう手続きをすることになります。

1-3.遺言執行者の責任

遺言執行者となることを承諾する、あるいは裁判所から選任された場合は、遺言執行者は、相続人の代理人とみなされます。

遺言執行者が、その権利義務にもとづいて遺言の執行を行うとき、相続財産に対して、通常の相続人が相続財産に対して負う注意義務よりレベルの高い「善管注意義務」というものを負います。

相続財産の取扱いについて、この注意義務を怠ると、場合によっては責任を追及されることもあります。このため、遺言執行者となった場合には、必要な注意を払って遺言の執行を実行していかなければなりません。

2.遺言執行者を指定するメリット

遺言執行者だけが執行できる事項(非嫡出子の認知、相続人の廃徐とその取り消し)以外については、遺言執行者がいない場合には、相続人が遺言の実行に必要な手続きをしていくことになります。

しかし、たとえば土地を相続人の一人に相続させる場合にも、相続人全員の印鑑証明が必要になってきます。相続の内容に納得していない相続人がいる場合には、遺言の実行が困難になってきます。

ここで遺言執行者を指定しておけば、遺言執行者の印鑑証明があれば名義変更が可能となるので、遺言の実行がスムーズに進むのです。

そのほかにも、相続人が相続財産を勝手に処分することを防止したり、遺言執行者が代表になることで面倒で複雑な手続きをまとめて行うことができたり、遺言執行者を指定しておくことのメリットは大きく、争いごとの多くなりがちな相続の負担を軽くすることができます。

3.遺言執行者の選び方

3-1.社会経験や知識が必要

遺言執行者にはある程度の社会経験や法律の知識が必要です。
複雑で面倒な手続きを一手に引き受け、金融機関や役所などの手続きも行わなければならないので、時間も必要です。また、利害関係のある複数の相続人の代理人として遺言を執行していかなければならないので、強い意思や公平さも必要です。

できれば遺言の内容を第三者の立場から、忠実かつ公平に実行してくれる遺言執行者を指定することが望ましいのです。

3-2.相続の専門家に任せることも可能

相続人同士の利益が相反し、相続争いがある場合、第三者を遺言執行者にして処理を任せた方がスムーズに筋道をつけられる可能性があります。

遺言執行者は、相続の専門家に依頼することもできます。特に相続専門の税理士は、相続税の申告も取り扱い、相続財産の評価から相続に必要な法律知識まで有しているので、安心して遺言執行者を任せることができます。

3-3.選定後には手続が必要

遺言執行者は、口頭などで指定するだけでは選んだことにならず、一定の手続きが必要になります。遺言執行者を指定する手続きには、以下の2つの方法があります。

(1) 遺言書に遺言執行者を記載しておくか、遺言書に特定の第三者に遺言執行者を決めてもらうように記載する。

(2) 本人の死亡後、相続人などの利害関係者が、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらうよう請求する。

遺言執行者として指定されても、遺言執行者を引き受けるかどうかは本人の意思によりますので、遺言書に記載する前に本人の承諾を受けてから記載すると良いでしょう。

4.遺言執行者になることができる人

4-1.相続人も遺言執行者になることができる

相続人も執行者となれますが、相続人同士の利益が相反する場合があると、適切に処理できない可能性があります。

遺言執行者は、遺言によって指定しておくことができますが、遺言執行者の指定がない場合は、相続人全員で手続きをします。

4-2.遺言執行者は複数名でも可能

遺言執行者が2人以上である事も可能です。

その場合、任務の執行は過半数で決定することになります。そのため遺言の中で複数の遺言執行者を定め、それぞれ単独で職務を執行する権限を与えることもできます。

5.遺言執行者になれない人(欠格事由)

5-1.未成年と破産者

遺言執行者には誰でも指定できますが、未成年者と破産者について遺言執行者になることができないことが定められています。未成年者、破産者の判断は、遺言者の死亡時を基準にして行われます。

たとえば遺言作成時に未成年者であっても、遺言者の死亡時に成年していれば遺言執行者になることができます。また、遺言作成時に破産していなくても、遺言者の死亡時に破産者となってしまった場合は、遺言執行者になることができません。

5-2.任務を遂行しない場合

遺言執行者が任務を遂行しない場合、家庭裁判所で解任することができます。

6.まとめ

遺言執行者は、遺言執行者がどうしても必要なケースはもちろん、法律上は遺言執行者が必要のない場合にも、選任しておいたほうが相続の手続きをスムーズに行うことができ、相続における不要な争いを避けることにもつながります。

必要な法律知識、手続きにかかる時間、相続人間の調整などを考えると、第三者の立場から遺言の執行ができる税理士等の相続の専門家に依頼をすることが望ましいといえるでしょう。

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