自社株の株価を低くする手法のなかに、決算賞与というものがあります。 ここでは「決算時期の賞与」について見ていきましょう。
決算賞与とは?
会社の業績が順調な時は税金を納めるよりも、「頑張ってくれた従業員に還元できたら・・・」と考える経営者の方は多いのではないでしょうか?
こうした趣旨で、従業員への賞与を決算日にあわせて支給するものを「決算賞与」といいます。 従業員たちの今後の仕事にも、好影響があるのではないでしょうか。
この決算賞与は、株価引き下げに寄与し、さらに法人税の節税にもなります。 決算賞与を損金扱いできるのは、あくまでも従業員の賞与であり、役員報酬は対象にはなりません。
決算賞与支給の要件
- 全ての従業員に「支給金額」を個別に通知すること
- 決算後1ヶ月いないに、従業員に通知した金額を支給すること
- その通知をした期に損金処理すること
- できるだけ文書にして通知すること
決算賞与支給の際には、上記の要件が満たされているか確認するようにしましょう。
具体例
3月決算の会社であれば、3月31日までに、決算賞与を支払う予定の従業員全員に対して、その支給額を通知します。 そして、翌月の4月30日までにその金額を支給します。
※決算賞与を支給する旨を通知した翌月に、従業員が退社してしまうケースは、その退職者に賞与を支払われなかった場合において、決算賞与が損金に算入できない場合もあり、注意が必要です
また最近、執行役員制度を導入する会社が増えてきました。 この執行役員は社長や取締役とは異なり、法律上は取締役ではないとされています。 そのため、会社の執行役員に対する決算賞与も、従業員と同様に損金扱いすることができます。
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