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ーコラムー
不動産の相続

土地の減額評価を使いこなして実現する相続税の節税対策

公開日:2019.4.17 更新日:2019.07.12

日本国内に適用のある各種税目の中でも、相続税は特に複雑で難易度が高いことで有名です。

相続税の分野で納税者の負担をできるだけ減らすための正しい節税対策は、同じ税理士であっても相続税に特に力を入れている税理士でなければ実現は難しいです。

相続税の難易度が高いのは相続財産の評価方法が難しいことが理由の一つですが、特に土地の評価方法が大きく関係しています。

この章では相続財産の評価で特に難しい「土地の減額評価」に焦点を当てて解説します。

目次

1.相続財産の評価って何のためにするの?
2.土地は減額評価が可能
3.減額評価ができる土地の具体例
4.貸宅や貸家建付地、定期借地権なども評価を下げることができる
5.土地の減額評価は専門家でも難しい
6.まとめ

1.相続財産の評価って何のためにするの?

相続財産の評価

相続税は「相続財産の価額」に一定の税率をかけて税額を算出しますが、その相続財産の価額を算出するための工程が相続財産の評価です。

税率をかける対象になる相続財産の価額は数字でなければ計算ができません。

現預金はそのままの金額で評価できますが、被相続人が残す相続財産は現預金の他にも不動産有価証券など様々な種類の財産があります。

■ 不動産や有価証券などの財産は市場価格をそのまま相続税の課税価格として考えることは適当でないため、税の計算の為に独自のルールで数値化する必要があります。

■ 相続財産の評価方法は国が財産別に細かい評価法を決めており、このルールに従って評価します。

国が決めた評価法を用いることで、全国どこで相続が起きても皆が同じ基準に従って相続財産を評価することができ、これによって税負担の公平性が担保されているのです。

2.土地は減額評価が可能

相続財産のうち土地については、独特で複雑な評価ルールが設けられています。

税率をかける対象である相続財産は評価額が低いほど税額が小さくなり税負担が減りますが、土地は使いづらさなどを考慮して特別に減額評価をすることができるルールがあるのです。

例えば基礎控除後の評価額が12千万円の土地があったとして、単純にこれにかかる相続税を計算すると税率は40%で控除額が1,700万円ですから税額は3,100万円となります。

仮に1千万円の減額評価ができれば税率が同じく40%でも税額は2,700万円ですから400万円お得になります。

 

ただし、土地の評価を下げるといってもあくまで相続税の計算上の補正であって、市場価値が下がるわけではありません。

特に不動産業を営んでいる人は「土地の評価を下げる」ことに拒否反応を覚えると思いますが、市場価値が変化するわけではないので心配しないでください。

ともかく、この独特の減額評価のルールを使いこなすことが相続税を減らす点で大変重要であり、絶対に無視できないものです。

どのような土地を減額評価できるのか、次の項で見てみましょう。

 

3.減額評価ができる土地の具体例

■ 不整形地・・・土地の形がいびつで利用勝手が悪い土地

■ 間口狭小土地・・・道路に面する土地の間口が狭い土地

■ 無道路地・・・道路に面していない土地

■ がけ地・・・斜面を含む土地

■ 奥行が長大な土地・・・間口に比して奥行きが長大な土地

■ 忌み地・・・墓地などの施設が近くにある土地

■ 線路沿いの土地・・・騒音が激しい線路沿いの土地

■ 広大地・・・広すぎて宅地化すると費用がかかるなど負担が出る土地

上記の他にも減額要素となるものは色々あり、これにしっかりと着目できれば土地の評価額を下げることができます。

4.貸宅や貸家建付地、定期借地権なども評価を下げることができる

①貸宅地

住宅等を建てるための土地を人に貸している場合のその土地を貸宅地といいます。

土地所有者の自由利用が妨げられる分、評価を下げることができます。

②貸家建付地

アパートやマンションなど、賃貸の用に供する建物を建てている土地を貸家建付地といいます。

この場合も貸家に住む借家人がいるために土地所有者の自由利用が妨げられる分、評価を下げることができます。

③定期借地権や底地

借地借家法の適用を受ける定期借地権も相続財産ですが、人から借り受けている土地ですので評価額は下がります

またその土地の所有者側は定期借地権を設定した土地の価額を底地として評価しますが、地権者としての自由利用が妨げられる分評価を下げることができます。

5.土地の減額評価は専門家でも難しい

上で見てきたように土地については色々な目線で減額評価ができる要素がたくさん含まれているので、このルールを使いこなせればかなりの税負担を軽減できます。

相続財産の中でも不動産は特に高額になりますから、減額できた場合の恩恵も大きくなります。

ただ、このルールは悪く言えば細かすぎるため、正確に使いこなすのは至難の業です。素人の方はもちろんですが、同じ税理士でも相続分野に特に力を入れている者以外は正確に使いこなすことは難しいのです。

知り合いの税理士に頼んで一度相続税の申告納付をした後で、相続税に詳しい税理士のチェックを受けたら相続税を払い過ぎていたことに気づく、というケースは実際に多くあります。

土地の減額評価

相続税を払い過ぎてしまった場合、「更正の請求」という手続きを行うことで税金の還付を受けることができます。相続税を払い過ぎたことにより国から通知が来ることはありません。自ら主体的に調査し動くことが必要であり、また手続きの手間がかかります。

相続税の申告、その後に更正の請求の手続き、といった二度手間を踏まないためにも、相続税については必ず相続に力を入れている税理士に相談するようにしましょう。

関連記事:納め過ぎた税金を取り戻す手続き~更正の請求とは?

関連記事:セカンドオピニオン ~ 申告内容の見直し ⇒ 還付申告

6.まとめ

この章では相続財産の評価と土地の減額評価について見てきました。

相続税の計算のためにすべての遺産を数値化する必要があり、土地についてはその過程で減額評価できる要素がたくさんあります。

ただしとても細かいルールになっているので、一般の方が使いこなすのはほぼ不可能です。

同じ税理士でも特に相続分野に力を入れている者でなければ取りこぼしが出る可能性が高いので、相続税の相談は必ず相続に強い税理士に相談してください。